時間の経過とともに色や革の柔らかさが変化する経年変化(エイジング)。
「聞いたことはあるけど、具体的にどんな変化がみられるのか、詳しくは知らない…」という方もおられると思います。
本記事では、革の経年変化(エイジング)とは何か、また経年変化の仕組みや美しく経年変化させる手入れ方法、経年変化を早める方法を紹介しています。
特に読んでいただきたいのは、以下のような人です。
- 革の経年変化(エイジング)をよく知らない人
- 革の経年変化が起こる理由、仕組みを知りたい人
- 革の手入れ方法、美しい経年変化のコツを知りたい人
- 革の経年変化を早める方法を知りたい人
上記のうち、1つでも当てはまるものがある人はぜひ、この記事を最後まで読んで革の経年変化の魅力を知ってくださいね。
アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1421184?title=%E3%81%8A%E3%81%97%E3%82%83%E3%82%8C%E9%9B%91%E8%B2%A8&searchId=629279291
革の経年変化(エイジング)とは
出典: https://sot-web.com/column/about_aging/
本革を用いた製品は、時間の経過とともに革の色が変化して深みを増し、光沢を伴ってしなやかさも増していきます。
このような革の色やツヤ、しなやかさの変化のことを経年変化(エイジング)と呼ぶのです。
本革製品を購入したばかりの革ももちろん美しいのですが、経年変化が起こることでさらに革の味わいが増し、次第に持ち主の手にも馴染んでいきます。
経年変化は、まさに革製品の醍醐味と言えるでしょう。
革の経年変化の仕組み

革の経年変化に関わっているのは、柿の渋味としておなじみの「タンニン」です。
タンニンは紫外線に当たったり、空気中の酸素に触れることで酸化して色が変化する性質を持っています。これと同じ仕組みで革の色が変化するのが経年変化です。
タンニンでなめされた革はタンニンレザーと呼ばれており、経年変化を楽しむことができる革製品はタンニンレザーを用いて作られています。
経年変化にかかる時間は?
「経年変化にはどのくらい時間がかかるの?」と思われる方も多いと思いますが、結論から言うと革製品の使用頻度によって異なります。
使えば使うほど経年変化は早く進みます。ですが目安としては、100日もあれば上の画像のように大きな経年変化がみられるはず。
乱雑に扱うのはもちろんNGですが、頻繁に使ってあげれることであなたに早く馴染んで経年変化も早く進んでくれる、ということです。
本革?合皮?床革?経年変化が起こる革の条件

経年変化は、どの革でも起こるわけではありません。
まず、経年変化を楽しむためには本革である必要があります。本革は牛や豚、羊などの動物の皮から作られた革のことです。
一切動物の皮が使われていない、布に合成樹脂を塗って本物の革に似せただけの合皮(合成皮革)では経年変化は起こりません。
また、動物の皮にも表皮と下層部分があり、正確には表皮から作られた革を本革、下層部分から作られた革を床革と呼びます。床革も動物の皮が原料ですが、経年変化は起こりにくい素材です。
- 本革である
- タンニンレザー
- 染料仕上げ
経年変化が起こる革の条件は、上で解説したように本革であること、タンニンレザーであることの他に染料仕上げであることが挙げられます。
染料仕上げとは、水溶性の塗料を染み込ませて革を染め上げる方法です。透明度が高いため革1つ1つの風合いを生かすことができ、経年変化も楽しむことができます。
このように、経年変化が起こるのはタンニンなめしが施されたタンニンレザーの本革であり、かつ染料仕上げがなされた革だけなのです。
経年変化をより美しく!革の手入れ方法

質の良い本革であれば、手入れをせずともある程度は綺麗に経年変化します。
しかし、定期的に手入れをしてあげることでより美しい経年変化を得ることができ、愛着もより湧くのでオススメです。
手入れはたった4ステップでできる簡単なものですので、ぜひ一度確認してくださいね!
- ブラシで表面の汚れ(ホコリやゴミなど)を払い落とす
- 靴クリームをクロスで塗り伸ばす
- ブラシで馴染ませる、仕上げ磨きをする
- 風通しの良い場所で自然乾燥させる
革製品の手入れ頻度は月に1回程度、多くとも2週間に1回が目安です。
頻度が高すぎても、クリームが革に残ってシミになってしまう可能性がありますので、ほどほどにしましょう。
革の経年変化を早める方法
「経年変化した深みのある色に早くなってほしい!」という方もいるかもしれません。
経年変化を早めるコツは、やはり頻繁に使ってあげるということ。具体的には、以下の2つが挙げられます。
- 常に持ち歩く
- クロスで1日1回乾拭きする
経年変化を早める方法の1つ目は、カバンのポケットに入れるなどして常に持ち歩くことです。
内ポケットなどに入れておけば、程よくカバンの布地と擦れるため経年変化が早く進行します。
ただやってはいけないのが、パンツの後ろポケットに革製品を入れることです。摩擦が強すぎて革製品を傷めてしまうので、持ち歩くならカバンや胸ポケットに入れましょう。
他の方法として、クロスで乾拭きすることが挙げられます。乾拭きも程よい摩擦が与えられるので経年変化を早めることができますよ。
まとめ:時間をかけて革を楽しめる「経年変化」
今回は、革の経年変化(エイジング)とは何か、また経年変化の仕組みや美しく経年変化させる手入れ方法、経年変化を早める方法を紹介しました。
経年変化は奥が深く、手入れ方法もこだわろうと思えばもっとこだわることができます。革製品は購入後も楽しめる要素が多いのが良いところですね。
経年変化を楽しむことができるのは、上述したように以下の3条件を満たした革のみです。
- 本革である
- タンニンレザー
- 染料仕上げ
そのため、どうしても偽物の合皮に比べると価格が高くなってしまいますが、その分「購入後の楽しみ」という価値を与えてくれます。
革の経年変化を楽しんでみたい方に本当にオススメしたいのが、「sot」というレザーブランド。
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