「本革と合皮、どんな違いがあるんだろう…」「本革と合皮の見分け方が分からない…」
本革の物を使ったことがなく、合皮の違いをよく知らない方や見分けがつかない方も多いのではないでしょうか。特に、本革と合皮を見分けるのって結構難しいですよね。
本記事では、本革・合皮とはどんな革なのか、それぞれの違いやメリット・デメリット、また見分け方や耐久性について解説しています。
この記事を読んでいただければ、以下の内容を知ることができます。
- 本革と合皮の違い
- 本革と合皮のメリット&デメリット
- 本革と合皮を見分ける4つのポイント
- 本革と合皮の耐久性
上記のうち1つでも知りたいことがある人は、ぜひこの記事を最後まで読んで本革と合皮を見分けられるようになってくださいね!
アイキャッチ画像出典:https://www.pakutaso.com/photo/17872.html
本革(天然皮革)とは?

本革(天然皮革)とは、本物の動物の皮から作られた革のことです。最もポピュラーな動物の皮は牛の皮ですが、豚、馬、羊、水牛、鹿、イノシシ、ワニなどさまざまな動物の皮が本革の原料として用いられます。
また、生まれて間もない動物の皮は軽くて柔らかく、大人になるにつれて硬さと重さが増していくのが動物の皮の特徴であり、どの時期の皮を使うのかによっても本革の価値は異なります。
本革の中でもより価値が高いのは、生まれてからの期間が短くて柔らかい動物の皮から作られた本革です。
なお以下の記事では、本革を使ったプレゼントに喜ばれるレザーブランド「sot」おすすめアイテムを紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください!

合皮(合成皮革)とは?

合皮(合成皮革)とは、布地に合成樹脂を塗ることで見た目を本革に似せた、偽物の革のことです。
合成樹脂の素材はさまざまですが、一般的にはポリウレタンや塩化ビニルの樹脂が多く用いられます。
水を弾きやすいため汚れにくいのが特徴ですが、塗布した合成樹脂に型押しすることで革の質感を表現しているため、本革のような革1つ1つの品質の違いはありません。
見た目は革の素材感を楽しめますが、合成樹脂特有の匂いがあり肌触りなどを再現できないのが合皮といえます。
【比較】本革と合皮の違い
続いては本革と合皮の違いや、それぞれのメリット・デメリットを比較していきましょう。
まずは本革と合皮の違いを紹介します。以下が本革・合皮の違いとして挙げられます。
本革 | 合皮 | |
原料 | 動物の皮 | 布・合成樹脂 |
価格 | 高い | 安い |
寿命 | 7~10年以上 | 約3年 |
耐久性 | 丈夫。 長持ち。 経年変化で味が出る |
低い。 経時劣化で表面が剥がれる |
耐水性 | 低い | 高い |
重さ | 重い | 軽い |
経年 変化 |
有 | 無 |
手触り | 手に馴染む | ビニールっぽい |
本革のメリット・デメリット
簡単にまとめると、本革には以下のようなメリットがあります。
- メンテナンス次第で10年以上もつ
- 経年変化を楽しめる
- 製品1つ1つが一品モノで愛着が湧く
- 手触りや質感が良い
一方、本革には以下のようなデメリットがあります。
- 値段が高い
- 水に弱い
- 重い
本革の魅力はなんといっても経年変化。質が良いため長持ちし、購入後も色味やツヤの変化を楽しめるのが本革のメリットです。
しかし、その分価格が高いのがデメリット。誕生日や記念日など、プレゼントや自分へのご褒美にするのがオススメですよ。
なお、以下の記事では経年変化の魅力について紹介しています。本革の経年変化についてよく知らない方は、ぜひ読んでみてくださいね。

合皮のメリット・デメリット
人工的に作られた合皮には、以下のようなメリットがあります。
- 手軽に購入できる
- 水に強い
- 軽い
一方、合皮には以下のようなデメリットがあります。
- 寿命3年程度で長持ちしない
- 経時劣化で表面が剥がれていく
- ビニールっぽさ、安物感がある
合皮のメリットは、やはりその手軽さ。安価で水に強いため、気軽に使うことができます。
一方で、素材が良くないため長持ちせず、表面が劣化で剥がれ落ちてしまうのがデメリットとして挙げられます。
また手触りはビニールっぽさがあり、どうしても安物感は否めません。
本革と合皮を見分ける4つのポイント
ここからはいよいよ、本革と合皮の見分け方を解説していきます。
本革と合皮を見分けるポイントは、以下の4つです。
- 革表面の質感をチェック
- 革の断面を確かめる
- 表面を外側にして折り曲げる
- ひび割れや表面の剥がれをチェック
以下でそれぞれの項目について詳しく解説していきます。
本革と合皮の見分け方①毛穴の有無をチェック
見分け方の1つ目は、動物の皮特有の「毛穴の有無」をチェックすることです。
本革と合皮の表面を確認すると、それぞれ以下のような違いがみられます。
- 本革
奥までよく見える毛穴がある - 合皮
毛穴がない
革の表面を少し伸ばして見た時、本革であれば奥までよく見える毛穴が存在しています。
一方で合皮の場合は、型押しして本革の表面に近づけているだけですので毛穴は見受けられません。
ものによっては合皮でも本革を再現したような毛穴のようなものがみられる場合もありますが、よく見ると毛穴の奥までは見えないため偽物であることがわかります。
本革と合皮の見分け方②革表面の手触りをチェック
見分け方の2つ目は「革表面の手触り」をチェックすることです。
- 本革
しっとり感や革本来のザラつき、凹凸、しわ(シボ)がある - 合皮
ツルツルとしており、水分をはじく感覚がある
本革は触れると手に馴染んで肌に吸い付くような、しっとりとした感覚があるのが特徴です。
また革本来のザラつきや凹凸のほか、シボと呼ばれる独特のしわがみられるものもあります。
一方で、合皮の表面はビニールっぽさがあってツルツルとしており、指で押すと不自然にフニャっとへこむような感触があるのが特徴です。
また水分をはじく性質を持つため、触っていると手の水分が革の表面に浮かんでくるような、水をはじく感覚を感じられます。
本革と合皮の見分け方②革の断面をチェック
見分け方の2つ目は「革の断面」を確かめることです。
本革と合皮の断面には、それぞれ以下のような違いがあります。
- 本革
繊維が網目状になっており、毛羽立っているように見える - 合皮
断面が塗料でコーティングされていて見えない、網状層がない
本革の場合、太い繊維と細い繊維が網目状に絡み合っており、やや毛羽立っているように見えます。
一方で合皮には網状の層が見受けられず、しっかりと断面を塗料でコーティングして隠している場合が多いのです。
ベルトの穴や縁取り部分など、革の断面が見える部分があれば見分けることができますので確認してみましょう。
本革と合皮の見分け方④表面の劣化をチェック

すでに持っている革製品を見分けるなら、最もわかりやすいのが「表面の劣化」を確かめることです。
本革と合皮の劣化の仕方には、それぞれ以下のような違いがあります。
- 本革
表面がかすれたような劣化 - 合皮
ひび割れがひどく、ボロボロと剥がれていく
本革はそもそも長持ちなのでなかなか劣化しませんが、長年使っていると表面がかすれるかのように劣化して色が落ちていきます。
一方で合皮の場合は明らかなひび割れが生じ、擦れると表面がベリっと剥がれるかのように劣化していきます。
こうなると中の布地も丸見えになるため、違いは一目瞭然ですね。
そもそも本革であれば、使用する過程で経年変化がみられ、色に深みが増してツヤが出てきます。購入後100日も経てば全く異なる風合いへと変化しますので、この点でも合皮との見分けがつきます。
本革と合皮の耐久性
本革と合皮の大きな違いの1つが耐久性です。耐久性が良いのは上述の通り、10年以上使える本革といえます。
耐久性に欠ける、というのは合皮の最大のデメリット。PVC(ポリ塩化ビフェニル製)、PU(ポリウレタン製)が現在の主流で、合皮の質にもよりますが3年程度で劣化し始めてしまうのが一般的です。
近年では合皮最大の弱点を克服した耐久性の高い合皮も開発されていますが、本革よりも値段が高く実用化は厳しいのが現状といえます。
愛着の湧く一品物を長く大事にしたいという方は一度、本革の製品を使ってみると良いでしょう。
まとめ:本革と合皮を見分けるポイントは4つ!
今回は、本革・合皮とはどんな革なのか、それぞれの違いやメリット・デメリット、また見分け方や耐久性について解説しました。
記事内で紹介した本革と合皮を見分けるポイントは以下の4つです。
- 革表面の質感をチェック
- 革の断面を確かめる
- 表面を外側にして折り曲げる
- ひび割れや表面の剥がれをチェック
本革と合皮にはそれぞれメリットやデメリットがありますので、本革と合皮、それぞれの良さを生かしたさまざまな製品を使ってぜひ楽しんでくださいね。
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